序章1~彫金に導かれし者

第1話 夢と現実の狭間

ユフィリー
「ナリトが今いる場所は、夢と現実をつなぐ島 ” ドリームハーフ ”というところです。」

「ちょうどここは、ナリトの住む現実世界とジュエリルワールドとの世界をつなぐ場所です」

ナリト
「つなぐ場所?」

ユフィリーは頷きながら、テーブルの端から端を行ったり来たりしながら語りだした。

ユフィリー
「ここは、はるか昔、ある種族が住んでいた孤島なんです。」

「彼らは、アクセサリーを作り出すスキルと、そしてある特殊な能力で特別な世界を作ったのです。」

「それが、ジュエリルワールド!!」

「そして、” その世界の入口 ”が、このドリームハーフのどこかにあるというのです。」

「さて、そのジュエリルワールドとはどんなところなのか?」

「そこには、” スキルのかけら ”と呼ばれるアクセサリーを作るための知識と技術の結晶体が、至るところに散らばっているそうです。」

「クリエイターを目指す者たちはそこに向かい、そして、スキルのかけらを見つけ出し、NEO-KARMAREYとなっていくのです。」

「NEO-KARMAREYになると、思い描いたデザインのアクセサリーを作り出すことができるようになります。」

「そして、NEO-KARMAREYとなった者同士でスキルを高め合い、新たなスキルを生み出していくのです。」

「さらに卓越した知識と技術を習得している者は、” スキルマスター ”となり、弟子を持つことが許され、クリエイターを目指す者たちの指導を任されます。」

「NEO-KARMAREYとなった者は、思いやりと感謝の気持ちをもって、苦楽を共に生きていきます。
そして次の世代へとスキルを繋いでいくのです。」

「それが、NEO-KARMAREYなのです!」

ユフィリー
「ナリトにはジュエリルワールドの世界の入口を一緒に見つけてもらいたいのですが、
まずはその前に、少しでも早くクリエイターになるべく、このドリームハーフでスキルのかけらについて学んでもらいたいと思います。」

「スキルのかけらには、彫金に関する知識と技術の叡智(えいち)が刻まれています。」

「ナリトの持っているスマホやPCとリンクすることで、いつでも内容を見ることができます。」

「しかし、かけらに刻まれた叡智は、実際に行動に移してこそはじめて意味を成すのです。」

「スキルのかけらには、こんな言い伝えがあります。」

” 受け継がれし記憶を我が内におさめるは行動あるのみ、さすれば道は照らされるであろう。 ”

「しっかりと自分の血肉に変えてくださいね。」

「そうすれば、NEO-KARMAREYへと近づけるでしょう。」

ユフィリーからの贈り物

ユフィリー
「それでは早速ボクから、スキルのかけらをプレゼントしましょう。」

ユフィリーはそう言うと、
テーブルの角に置かれた巾着袋を重そうに引きずってきた。

「この、かけらたち、で、よいしょっ、彫金の基礎知識を、身につけて、ください、ね。」

巾着袋の中に顔を突っ込み、宝石の原石のような石ころを次々と取り出した。

ユフィリー
「ナリト、ここにスマホをかざしてみて」

ナリトは言われた通りに、取り出した石ころたちの上にスマホをかざした。

すると、石ころたちがボワっと発光し出した。
そしてしばらく光った後、その光は次第に消えていった。

ユフィリー
「これでよしっと!さあスマホを覗いてみて。
知識の叡智がリンクしたはずだよ。」

ナリトはスマホを覗いた。

かけらの叡智をダウンロードした!

彫金を始める前に頭に入れておくべき基礎知識の叡智である。

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ユフィリー
「これでいつでもスマホから内容が確認できるからね。」

ユフィリーは巾着袋にスキルのかけらたちをしまい、ナリトに差し出すと、

「これ、大切に持っていてね。」

「それでは、いざジュエリルワールド目指して出発するよ!」

「さあ、ナリト、ここに名前を入力して」

ユフィリーはスマホの上でタップダンスを踊った。

ナリトが名前を入力すると、

『ガチャ』

扉の施錠が開く音がした。

ユフィリー は『ひょいっ』とジャンプしたかと思うと、
ナリトの首にかかったネックレスチェーンにぶら下がる格好で、ペンダントトップになった。

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序章2~彫金に導かれし者

第2話 隠遁者 開いた扉から、ナリトは外に出た。 扉の向こう側は、360度見渡すかぎりの湖、それをさらに囲むようにして森が生い茂っていた。 湖の真ん中の中地に、小屋が建っているというわけである。 小屋 ...

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