今回の課題
- 地金板からどのように指輪が作られていくのか理解しよう。
- 号数を決めたら、その号数通りに指輪が作れるようにしよう。
地金板で平打ちリングを作ろう!
地金での指輪の作り方
この映像では一部、音が流れます。音量を確認してからご視聴ください。
希望号数にするための切り出す地金の長さを求めよう
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希望号数に切り出すための計算方法
「作りたい指輪のサイズの直径」と「地金の厚さ」が分かれば、切り出す地金の長さを求めることができるぞ! そして、求めた長さで地金を切り出し、丸めて、ロウ付けすれば、希望号数の指輪の完成です! その希望号 ...
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今回の地金の厚みは1mm厚です。
制作工程
けがく
まずは幅3ミリ、長さは作りたい希望号数の長さで、地金にケガきます。
切る
幅と長さともに、少し余裕を持った大きさに糸鋸で切っていきます。
長さを整える
けがいた長さぴったりまで、ヤスリで削っていきます。
焼きなましをする
地金の表面は酸化を起こして黒くなります。
バナーを当てている箇所は白みをおび、さらに熱していくと、赤みがかっていきます。
全体が赤みがかったら、水に入れて冷やします。
取り出して、地金に付いた水分を拭き取ります。
酸化を取り除く
芯金棒に地金の中心をシーソーのようにあてがい、てこの原理を使い両端を押さえつけて、Uの形になるまで曲げます。
地金の両先端の4つの面をペーパーロールサンダー240番で研磨して、酸化を取り除きます。
この時、角を丸く削らないように注意しましょう。
曲げる
木槌で叩いて両先端をCの形まで曲げます。
すり合わせ
アンビルの上にCの空いている側を上に向け、木槌で叩いて、両先端を寄せていきます。
横から見たときに両先端が水平になるまでたたきます。
地金にあるバネ性を利用して指輪の接合面に隙間が開かないように、両先端が押し合うようなクセをつけておきます。
ぶつかり合った接合面に隙間が開いてなければOKです。
うまくすり合わない場合は、ぶつかり合った接合面に沿って、糸鋸を入れていきます。
接合面が削り取られて、隙間が閉じます。
ロウ付け
すり合わせした接合面の周りにフラックスを塗ります。
転がらないように第3の手ではさみ、作業台の上に、接合面が上に向くように指輪を置きます。
1ミリ四方くらいの大きさの銀ロウ(5分ロウ)を接合箇所においたら、バーナー(大口小口どちらでも良い)を当てて、ロウを溶かしていきます。
接合部分にロウがうまく流れたら、ロウ付けした指輪をディクセル水(以降ディクセルと呼びます。)に浸けます。
3分〜5分ほど浸けたら、水で洗い流します。
叩く
水分を拭き取り、芯金棒に指輪を通したら、木槌で叩いて形を整えていきます。
指輪の側面が芯金棒に沿うように、隙間なく丸くなっていればOKです。
研磨する
まずはガタガタになっている指輪の側面を耐水ペーパーの上に置き、研磨します。
次に指輪の表面、内側、側面、指輪のすべての角を、ペーパーロールサンダー240番で研磨していきます。
この時点で、火むらを取り除きます。
指通りを良くするために、内側の両角を磨きます。
指輪に触れたときに、角が立ちすぎると痛いので、外側の両角も軽く削っておきます。
続いて、ペーパーロールサンダー1000番で、240番と同じ作業を繰り返します。
仕上げ研磨
バフにバフ粉をたっぷりつけ、指輪全体を鏡面になるまで磨いていきます。
完成
指輪を作るために使用した道具
使用材料
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地金板【Sv925】1mm厚
必要工具
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けがき棒(スパチュラ針タイプでも代用可)または
千枚通し(100均にあり) -
ステンレス定規
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糸鋸フレーム&糸鋸刃【地金用/No.03】
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すり板&クランプ
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鉄工ヤスリ【平/半丸】(100均にあり)
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耐火レンガ(8個)
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ロウ付け台【セラミックボード】
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ピンセット【セラミック・ステンレス・チタン合金】
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第三の手【固定用ピンセット】
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ハンディーバーナー【大口】
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ハンディーバーナー【小口】
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ディクセル
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フラックス
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銀ロウ(5分)
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ロウ切りばさみ
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リングサイズ棒
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リューター
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ペーパーロールサンダー【#240/#1000】
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木槌
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アンビル(金床)
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当て皮(端切れでOK)
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耐水ペーパーヤスリ(#600/#1000)
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豆バフ【セーム皮製】&マンドレール(軸棒)
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バフ粉【ポリアートゴールデンなど】
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スムス手袋
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刷毛(100均に売っているものでOK)
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マジックペン
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ガラス容器(蓋つき) 2個
(ディクセル水と水を入れておくもの)