今回のシチュエーション
自分発信
(自分発信とは、自分自身が考えてアクセ制作を取り組もうとすること。)
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自分用もしくは、上手くできれば恋人や友人にもプレゼントしたい。
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イメージ画像(3面図)は、自分で用意する。
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素材はシルバー925で、鏡面仕上げにしたい。
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基本1点ものだが、作品の良し悪しでは量産品も考えている。
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予算は1万円以内でおさめたい。
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原型の納期は2週間まで。
あなたが持っているスキル
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ワックス原型制作
デザイン画像(3面図)を用意する
百合の紋章パーツ
ペンダント本体
今回のシチュエーションとデザインの画像が揃ったら、アクセ解剖学ツールを使って、このペンダントトップの最適な作り方を導き出していきます。
3つの条件をピックアップする
今回のシチュエーションから、以下の3つの条件に当てはまる答えを導き出します。
作りたい素材は?
シルバー925
1点もの or 2個以上の量産品
シチュエーションを読むと、「自分用もしくは、恋人や友人にもプレゼントしたい」「基本1点ものだが、作品の良し悪しでは量産品も考えている。」とのことなので、2個以上作る可能性があり。
今回は、一点ものと量産品と両方で考えることにする。
どのスキルを使う?
ワックス原型スキルしか持っていませんので、必然的にこれに。
作り方パターン分類表に3つの条件を当てはめて絞り込む。
続いて3つの条件から出した答えをAAToolの「作り方パターン分類表」にある9つのパターンに当てはめてみて、いくつかのパターンに絞り込みます。
今回の3つの条件から、パターン2とパターン4に絞り込めました。
パターン2
SV925で作りたい・1点もの・ワックス制作スキルを使う
作り方の流れ
ワックス原型 ⇒ キャスト ⇒ SV925のアクセ
ワックスでデザインを作り、SV925でキャストして作り出す。
パターン4
SV925で作りたい・量産品・ワックス制作スキルを使う
作り方の流れ
ワックス原型 ⇒ キャスト ⇒ SV925のアクセ(型用原型)⇒ 型取り ⇒ キャスト ⇒ SV925のアクセ(複製品)
ワックスでデザインを作り、SV925でキャストしたアクセを型用の原型として使い、ゴム型を作る。そのゴム型を使って、SV925でキャストして複製していく。
絞り込んだパターンの制作費と納期を求めて、さらに絞り込む。
AATool内にある想定制作費と納期の求め方を使って、それぞれの作り方パターンの制作費と納期を求めます。
求めた結果がこちらです。
パターン2
ワックス原型の想定重量
約1.243g
SV925キャスト吹き上がり品の想定重量
約1.243g × 10.4 × 1.03 ≒ 13.32g
キャスト吹き上がり品の想定価格(工賃含む)
13.32g × g/250円 = 3,330円
制作費
ワックス代 1.243g × 5円 = 6円
キャスト代 3,330円
計 3,336円
納期
ワックス原型の製作日数:1日
キャストの製作日数:7日
仕上げ研磨時間:1h(1日)
計 9日
パターン2の見解
予算
個人用なので、制作費に利益などは入れません。
よって、制作費はワックス代とキャスト代を足した3,336円のままなので、予算1万円以内で十分おさまります。
納期
すべての制作日数を合わせると、9日です。
納期期限2週間までに十分間に合います。
パターン4
ワックス原型の想定重量
約1.243g
SV925キャスト吹き上がり品の想定重量
約1.243g × 10.4 × 1.03 ≒ 13.32g
キャスト吹き上がり品の想定価格(工賃含む)
13.32g × g/250円 = 3,330円
制作費
ワックス代 1.243g × 5円 = 6円
ゴム型用地金原型代(保管用) 3,330円
キャスト代(複製品) 3,330円 × 2個
ゴム型代 3,500円
計 13,496円
納期
ワックス原型の製作日数:1日
ゴム型&キャストの製作日数:14日
仕上げ研磨時間:1h(1日)
計 16日
パターン4の見解
予算
個人用なので、制作費に利益などは入れませんが、
ワックス代以外に、ゴム型代とゴム型用地金原型代、そして2個分のキャスト代になり、計13,496円になります。
予算1万円以内を超えてしまいます。
納期
すべての制作日数を合わせると、16日です。
納期期限2週間までに間に合いませんね。
地金・ワックスの両パターンが残ったら、どちらかに絞る。
ここまでで地金とワックスの両パターンの作り方が残ってしまった場合は、
- あなたにとって作りやすい作り方はどちらか?
- デザインの雰囲気が出しやすい作り方はどちらか?
この2つの視点で考えて、地金かワックスのどちらかの作り方かに絞り込みます。
Gikyuの見解
今回のデザインを地金とワックスどちらで作った方が作りやすかと言うと、これはワックスなんですね。
なぜなら、百合の紋章デザインやペンダント本体裏側に施された蔦模様などが造形的で凹凸感があるデザインだからです。
地金から作るとなると、削り出したりパーツをロウ付けしてデザインにしていくのは大変です。
キャストや型製作の期間を考えて納期が間に合うようであれば、ボクはワックスから作ることを選びます。
次に、地金とワックスのどちらがデザインの雰囲気を出しやすい作り方なのかというと、これは地金・ワックスどちらでも雰囲気は出せます。
ただし、その雰囲気を出すための作りやすさを考えれば、ワックスに軍配が上がるのかな。